今日もお疲れ様です。
半年おきの海外旅のために生活費を切り詰めている4児の母もざ(@ikuko_moza)です。
美味しい食事、美しい街並み、きらめく地中海…憧れのヨーロッパに子どもを連れて行ってあげたいけど、どの国も魅力的で迷ってしまいますよね。
我が家は0歳から小学生までの子どもを4人連れて10ヶ国以上を訪れていますが、ヨーロッパは同じ国の中でも地域によって全く異なる特色があり行きたい場所が尽きません。
本記事では訪れた中でも治安が良いのはもちろん、子どもに優しくて大満足だった街のおすすめ理由と、ちょっと気を付ける点も合わせてご紹介します。是非ご家族で訪れてみてください!
1位:バレッタ
オフシーズンの予算(大人2人・子ども2人)
- 航空券約18万円
- アパートホテル1泊1万円前後
我が家の場合:14日間の滞在で総額34万円
※2017年にかかった費用です
バレッタが首都のマルタ共和国という国は、世界地図だとほとんど見えないくらい小さいためあまり聞き慣れない方も多いかもしれません。
しかし!ヨーロッパの中で群を抜いておすすめできる国なんです。宝くじが当たったら今すぐにでも住みたい!
おすすめの理由
公用語が英語
1964年までイギリス領だったため、公用語が英語です。マルタ語も話されますが、「マルタ語しか話せません」という方には遭遇しませんでした。
そして、たとえ英語が話せなくてもコミュニケーションは取れるだろうな、というくらい優しい人ばかり。
オーストラリアやインドのような独特なアクセントもなく聞き取りやすい英語で、他のヨーロッパ諸国からは留学先としても人気があります。
私のカミッカミの英語や思わず出た日本語にも顔をしかめる人はいなかったので、ネイティブレベルでなくても全然大丈夫。
すぐお隣のイタリア語もよく耳にします。その距離はフェリーでわずか90分なので、マルタからシチリア島への日帰りツアーもあるほどです。
物価が安め
「マルタは大人の顔より大きいパンが80円」なんて話もあり、訪れるまでは疑っていましたが本当でした。しかも美味しい。
オーシャンフロントの絶景カフェで優雅な朝食をいただいても1,000円行かなかったり
大パノラマを臨む城塞跡のレストランのランチも家族全員で2,000円ほど…かなり贅沢でした。
国民性が良すぎる
過去に他国の領地だった国は、たくさんの苦労があったからでしょうか、国民性が穏やかな所が多いように感じます。
マルタもまさにそうで、人々の雰囲気は地中海の温暖な気候そのもの。イギリスのカチッとした貴族感と、イタリアの細かい事を気にしない陽気さがいい具合に混ざっています。
バスでは申し訳ないくらい子どもやお年寄りに確実に席を譲ってくださるし、笑顔でどんどん話しかけてきてくれます。子どもが言語を理解していないと気付いても、ノリで話し続ける陽気さ。
「なんて言ってるか分かんないけどなんか楽しかった!」これが海外旅行のいいところ。
海外のベビーカーは日本のと比べるとかなり大きいのですが、バスにそのまま乗ってきても咎めるような人はいません。
必ず誰かが笑顔で乗降を手伝っていました。我が家はベビーカーを使わないからまだいいのですが、日本もこうなって欲しいとしみじみ思います。
たまたまバスの車中で居合わせた日本人の老夫婦が日本語で駅名を聞いていたのですが、一生懸命応えてあげようとしている若い方もいました。我々が声をかけるとにっこり、ほっこり。
若い学生さんがすれ違う時長男の頭をくりくりっと撫でていってくれたこともありましたが、子どもやお年寄りをいたわる「当たり前さ」が、人々の中に深く根付いているのを感じます。
気候も良すぎる
マルタは地中海のど真ん中に位置しており、冬の最低平均気温は15℃と温暖で湿度もあるため、真冬でもガッツリ装備をする必要がありません。
2月でも半袖の方がいて、さすがにそれは…と思いましたが、昼間日当たりの良い所を走り回っていればそれでもいいのかも、というくらい暖かかったです。
海には足先だけですがブルブルせず浸かることもできました。
夏の最高平均気温は32℃で乾燥しており、暑すぎず過ごしやすいです。海の水温も暖かいので、1日中海水浴を楽しむことができます。
春と秋はもちろん、年間を通して子連れでも快適にお散歩を楽しめる気候です。
街全体が世界遺産
ヨーロッパでも、綺麗なメインストリートを一歩外れると移民の多い怖げな道に入ってしまった…という事は多いのですが、マルタに限ってはこの危険が全くありませんでした。
なぜなら、首都ヴァレッタの街全体が世界遺産なのです!
16世紀に作られた街並みが守られており、バロック様式のハニーカラーの建物が続いています。
お住まいになっているお父さんが、玄関の中を見せてくださったのですが、中もそのままで本当に厳かで綺麗で、涙が出そうでした。
すごく快適なボートで30分で行けるゴゾ島にもそんな街並みが続いており、やたら空き家が多いので、もうここに住んじゃおう!と思ったらとんでもない値段でした。維持するのが大変ですもんね、浅はかでした…
そんな建物に宿泊できるファームハウスも数多くあるので、訪れる際は是非。
また、より一層街歩きが楽しくなるガイドツアーやその他アクティビティを楽しむなら、日本語で事前予約・支払いができるkkdayがおすすめ。カスタマーサービスやアプリ内でアクティビティ提供者とのチャットも可能なので安心です。
公衆トイレが綺麗
快適な日本に住んでいる子連れの私達が海外で旅をする上で、最大のドキドキポイントである公衆トイレ。
いくらヨーロッパでも、やっぱり公衆トイレは怖い!
そもそもない所が多く、あっても有料だったりします。大きなデパートですら、日本のように綺麗なトイレがすぐに見つかる、というのは珍しいです。
そんなヨーロッパの中でも、マルタはなんと無料の公園の公衆トイレが日本並みにあり、むしろ日本より綺麗な所も!
これはとにかく子連れ(と産後トイレが近くなった私)にはありがたいです!
ただし、トイレットペーパーは各個室にではなく手洗い場付近に設置してあり、入る前に取るタイプの場合もあるので、確認してから入りましょう。
これがダメだと辛いかも
野良ワン&ニャンが多い
動物ラブな我が家にとってはこれもプラス点なのですが、地域の方々でお世話をなさっている野良犬・猫が至る所におり、ニャンコハウス的な建物があるほどのマルタ。
人懐こい子がほとんどですが、レストランの席に「その子は引っ掻かくよ!」と地元の方が教えてくれる猫ちゃんもいましたし、動物アレルギーのある方や苦手な方には辛いかもしれません。
そしてせっかくの美しい街並みですが、中心街を抜けると犬の落とし物がびっくりするくらい多く、それ用のダストボックスも設置されています。
道の端を歩くのは危険なレベル。逆に気を付けて歩くので踏む事はありませんでしたが…。
スイーツが不思議な味
好きな方がいたらブン殴られものですが、ごめんなさい。びっくりするくらい不思議な味のスイーツに遭遇する率が高かったです。
表現しづらいのですが、これ生焼けなのかな?砂糖と塩間違えたのかな?という次元の…例えば、
クッキーがグニャッとしてました。
更にその後ボソボソが来るんですよね。飲み込めない…
逆にどうやって作ったのか、興味が湧いてしまう次元。パンはとっても美味しいので、本当に謎です。
ケーキに関しても、そのような感じで生クリームがゴワゴワという未知の食感に遭遇しました。
唯一美味しかったスーパーのチョコレートパイはイタリアからの輸入品。
こんなの初めて!なスイーツを体験したいのでない限りは、大手のチェーン店や5つ星ホテルなどのスイーツをいただきましょう。
交通機関がバスのみ
マルタはとても小さな国で、東京都の7分の1程度の面積です。鉄道が通っておらず、交通手段はタクシーを除けばバスしかありません。
1週間何度でも乗れるフリーパスがありとても便利ですが、道路がガタガタで大人でも掴まっていないと転んでしまうくらい揺れます。バス酔いする方は中心地に宿泊して移動を最小限にしないと辛いかも。
\マルタの詳しい記事はこちら/
2位:バルセロナ
オフシーズンの予算(大人2人・子ども2人)
- 航空券:約18万円
- アパートホテル:1泊1万円前後
我が家の場合:14日間の滞在で総額40万円
※2018年にかかった費用です
地域によって全く違った顔を持つスペインですが、バルセロナは特に観光しやすいのでおすすめ。治安が悪いという口コミも見ますが、最低限の防犯対策をしておけば過度に警戒するほどではありません。
おすすめの理由
「Hola!」さえ言えればなんとかなる
スペインの魅力といえば、美食とラテンのノリ。コワモテのおじさんでも挨拶さえできれば笑顔で返してくれることがほとんど。
その後はジェスチャーでも一生懸命理解しようとしてくれるので、なんとかなる場合がほとんどです。
お話好きな国民性なので、子どもには特にどんどん話しかけてきてくれます。
公園で遊んでいると気付けばお友達ができている、というくらい子ども達もフレンドリー。
バルセロナは港町かつ観光地なので、ホテルやレストランなら問題なく英語が通じます。カタルーニャ語の「ボン ディア!」も合わせて使えれば怖いものなしです。
港町なので様々な国の方がおり、偏見の目で見られることもほぼありません。
英語が話せなかったりシャイな方ももちろんいますが、シャットアウトするという感じではなく、なんとかコミュニケーションを取ろうとしてくれます。
声が大きく口調がきつく聞こえる事もあり、喧嘩してるのかな?と思っても普通の会話だったりするので、ドキドキせずにどーんと構えるのが大事。
移動が便利
家族全員この1枚でトラムやバスを利用できるT70という便利なチケットがあります。
名前の通り70回まで利用でき、30日間有効です。お値段は60.9€で、なんと2.2€の1回乗車券の半額以下!
毎回購入する手間を考えても回数券はとても便利です。4人家族だと1週間でちょうど良いくらい。滞在日数が少なければT10(10.2€)もあります。
駅ならどこでも購入することができ、乗り継ぎ(75分以内と太っ腹)の際は回数がカウントされません。
一日券などとにかくチケットの種類が豊富ですが、複数人で利用できるのは回数券のみなのでご注意を。
観光したい場所は全て行ける範囲にあるので、滞在中の移動はこれがあれば充分です。紙がペラペラなのはご愛嬌。
道に迷った際利用したタクシーのドライバーさんも、優しく英語の通じる方にしか当たりませんでした。家族で初めて訪れる際は、宿泊先まで安心の空港送迎サービスもおすすめです。
海も山もある
バルセロネータは多くの人がお昼寝しに来る気持ちの良い海岸。常に清掃員がおり、綺麗で美味しいレストランが並びます。
大きなジャングルジムなどの遊具もあり、サラサラの砂、石投げにちょうど良い小石がたくさんあるエリアも。
水温がとても高く、12月でも泳いでいる人がいました。さすがに泳ぐのは厳しかった我々も、足だけなら気持ちよく浸かれました。一日遊べるビーチです。
ロープウェイやケーブルカーで行けるモンジュイックは、高い丘の上から街を一望することができます。広い芝が続くので、ここも1日遊べますね。モンジュイック城ではアーチェリーを見る事もできました!
お菓子の街のようなグエル公園も高い丘の上にあり、建築物だけでなく眺めも格別です。空いているうえに入園料無料なので、朝5〜8時に行くのがベストです(8時以降は入園料€8、7歳以下は無料)。
充実したアパートホテル
スペインは綺麗で利便性の高いアパートホテルが多いのも大きな魅力。
価格もびっくりするくらい安いので、どこにしようか迷ってしまうほど充実しています。ハウスキーピングサービスがあるところも多いです。
大家族でも宿泊できる広い部屋だけでなく、調理器具の揃ったキッチンもあるので現地の生活を体験することができます。
市場で購入した食材で料理もできるし、ランドリーは子連れの強い味方!
ヨーロッパの洗濯機はお湯洗いが主流なので、色落ちしないようにだけ気を付けましょう。
これがダメだと辛いかも
トイレがない!
マルタと違い、残念ながらバルセロナではトイレを探すのに一苦労です。大きなデパートでもなかなかトイレはありません。
なので、レストランでお食事をしたら必ずお手洗いをお借りするか、立地の良いホテルに宿泊するのが必須です。
一歩外れると怖いストリート
基本的にどこを歩いても綺麗なのですが、有名なサンジュサップ市場から一歩はみ出るとそこは薄暗い移民街…なんて事もあり、ヨーロッパあるあるに漏れずでした。
治安が悪いとまではいかないのでそこまで心配する必要はありませんが、幻滅してしまうような場所もあるかもしれません。
港側を離れ内陸側に行くと、カタルーニャ語しか話さずよそ者を受けつけない雰囲気の地域もあります。
\バルセロナの詳しい記事はこちら/
3位:ウィーン
オフシーズンの予算(大人2人・子ども2人)
- 航空券:約18万円
- ホテル:1泊1万3千円
我が家の場合:5日間の滞在で25万円
※2017年にかかった費用です
ヨーロッパの中でも「住みやすい都市」として人気のオーストリア・ウィーン。その理由は実際に訪れてすぐに分かりました。
おすすめの理由
子どもが1日遊べる公園が多い
緑をとても大事にしているウィーン。とても広々した公園に、日本では「危ないからダメ」って設置してくれないような大きくて楽しい遊具がたくさんあるので、子ども達は大喜び!
幼児エリアと小学生エリアとを分けてくれているので、小さい子でも安心して遊べます。
本当にテーマパーク級の公園がたくさんあるので、それ目的で行ってもいいくらい。
そんなアッパーな遊具エリアと乳幼児用の遊具エリアが分かれているのも安心。
仲良くなったお父さんから聞きましたが、ウィーンでは夫婦で週3日ずつ働くのが主流なので、子どもを保育園に預ける家庭が少ないそうです。
そのため子ども達をしっかり親が見ているので、ハードな遊具が多いのかもね、ということでした。
言われてみればドナウ川にも柵がなかったし、子どもとの時間を大人がとても大切にしているのを感じました。
また、移住しやすく住みやすい街ランキングではいつも上位ですが、本当に様々な人種の方々に出会えるので、アジア人に対しての偏見も見られません。
自閉症の長男でも気付けば他の子が一緒に遊んでくれていました。悲しいかな、日本では未だに一度もない事です。子ども達のメンタルのブレがないというか、「多様性」への理解力を体感しました。
落ち着きがあり品のある国民性
ドイツ語が公用語ですが、英語が話せる方が多くコミュニケーションが取りやすいのも良いです。
気さくに話しかけてくださる方が多く、公園で会話が弾み、気付けば30分経っていたこともありました。スーパーで買い物していたら子どもにおまけをいただいた事も。
トラムに乗っていると隣にいた学生さん達が長女に歌を歌ってくれたことも。
日本では公園に行くと怒鳴っている親御さんやグズっている子どもを見かけますが、5日間滞在しても全くそんな光景には遭遇せず。
小さい子でも、穏やかで、落ち着いたオーラがすごい。
そしてスーツの着こなしが抜群に良い人が多くて眩しいくらいにかっこいい!
ここがダメだと辛いかも
小麦が重くて消化できない
ヨーロッパの内陸は小麦が重いです…アジア人の体質には合っていないのかもしれません。
ドイツやオーストリアなどに滞在していると、一家全員便秘になります。
パンがおいしくてついつい食べてしまいますが、本当にお通じが悪くなるので、お米パックなど持参していくと安心かもしれません。
一歩外れるとウィーン感が微塵もない
ウィーンのイメージといったらこんな感じではないでしょうか。
確かに歴史的建造物はたくさんあり、綺麗なのは間違いありません。すごく素敵な図書館で勉強している学生達を見て羨ましくもなりました。
…ですが、メインストリートを一歩外れると、落書きやポイ捨ての多いちょっと怖い雰囲気の道に出てしまいます。
ドナウ川も濁ってます…
ナッシュマルクトなどの有名な市場も観光客向けで商品も地元感はなく、店員も中国系の方ばかりで、「ニーハオ」攻撃に合い幻滅してしまいました。
もはやネイティブの方がいない。移民に寛容なのは素晴らしいのですが、なかなか深くて難しい問題ですね。
5日間滞在しましたが、観光目的であれば2日間で充分かな、という印象でした。
直行便より乗り継ぎ便
ヨーロッパへのフライトは直行便だと14時間前後。いくら子どもが熟睡してくれたとしても長いです。
なので、いったん乗り継ぎし、空港で思いっきり遊ばせてあげる必要があります。
カタールやエミレーツ 、エティハド航空はいずれもとても優しく、子ども向けの機内食やアメニティ、機材が充実しています。
広い空港内にも公園顔負けのプレイエリアがたくさんあるので、トランジット時間は少なくとも5時間は欲しいところです。
\長時間フライトを快適に過ごす方法はこちら/
おわりに
おとぎ話の世界のようなヨーロッパ。子どもが生まれる前はヨーロッパならどこでもいいから移住したい!なんて外国かぶれな事を思っていましたが、知れば知るほどどの国も全く違う魅力があります。
我が家は人々がいかに子どもに優しくコミュニケーションがしやすいかで旅先を決めるので、少し偏ったランキングだったかもしれませんが、参考になれば幸いです。
子連れだからこそ出会える旅の思い出は本当に尽きることがありません!是非思い切ってヨーロッパを訪れてみてください!
最後までご覧いただきありがとうございました!